ノエル飾り
VIN / WINE

発泡性ワイン/日常を彩る演出家

13/09/2020

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発泡性ワインと聞いてまずイメージするのはシャンパンでしょう。
フランスのシャンパーニュ地方で生産されたものだけが「シャンパン」と名乗ることができますが、同じ製法で造られた発泡性ワインはフランス各地をはじめ、スペインや南アフリカにも存在します。

発泡性ワインに適したブドウは糖度が低く、酸度が高いものが良いとされています。上質の発泡性ワインはその条件を満たした冷涼な地域で栽培されることがほとんどです。
健康なブドウを房ごと発酵できるように手摘み収穫されることが多く、熟成にも時間をかけることから人手やコストがかかるため、価格は高めに設定されています。

一杯のシャンパン une coup de champagneがあると、それだけでちょっと特別なひと時を運んでくれる。そんな演出家としての役割があるのではないでしょうか?
太陽が降り注ぐ暑い夏の日の午後、気分をすっきりさせたい雨の日の夕方、風が爽やかな日曜の朝。様々な場面で発泡性ワインは日常に華やぎを添えてくれます。

発泡性ワインの生産方法

以下の大きく5つにわかれます。
1)伝統的方式 Traditional Method

瓶内二次発酵を経ていて、瓶を回して澱を沈殿させる動瓶 remuageや澱を抜き取る dégorgementの工程を行うため、手間と時間がかかります。
通常、ワインと糖の化合物 liqueur d’expéditionを注ぎ足してワインの甘味dosageを決定しますが、糖を添加しないで造られるワインもあり、zéro dosageやBrut natureとラベル表示されます。

特にシャンパンはハウスブレンドが重要で、白ブドウのシャルドネ、黒ブドウのピノ・ノワール、ピノ・ムニエの配分がそれぞれ異なります。

白ブドウだけで造られたものは「ブラン・ド・ブラン」(blancは白の意味)と呼ばれ、柑橘系でミディアムボディタイプ。
黒ブドウだけで造られたものは「ブラン・ド・ノワール」(noirは黒の意味)と呼ばれ、重厚感があり、フルボディタイプです。

キュヴェノワール

またcuvéeと表示されているものは1回目の圧搾から絞られたブドウ果汁のことで「一番搾り」のイメージ通り、特別なワインであるといえるでしょう。
ノン・ヴィンテージは最低15ヶ月以上、ヴィンテージは最低36ヶ月熟成することが義務付けられています。
こうした製法にはフランスではクレマンやソミュール、スペインではカヴァがあります。

イースト・オートリシス yeast autolysis

二次発酵が完了すると、酵母は死滅し、澱となって瓶の底に沈殿します。
酵母の自己分解によりパンやビスケット、トースト、ブリオッシュの風味が現れます。
この酵母の自己分解は4年から10年続くこともあります。
熟成期間が長いほど、複雑味が増し、こうした風味が強く感じられるようになります。

パンペルデュ

2)トランスファー方式 Transfar Method

伝統的方式から手間のかかる動瓶と澱抜きを省き、密閉タンクに移して澱をろ過します。
こうすることで大量のワインを一度に処理することができ、品質とスタイルの一貫性を保つことが可能になります。
ラベルには瓶内発酵を意味する bottle-fermentedと記載されることが多く、この製法でもイースト・オートリシスが現れます。

3)タンク方式 Tank Method

ベースワインの果実風味を活かした発泡性ワインの生産にはタンク方式が用いられます。
ドイツのゼクトやイタリアのプロセッコのようにフルーティーなスタイル、マスカット(ミュスカ)種やリースリング種といった風味の強い品種を使用する場合も同様です。

特徴として一次発酵はブドウの果実と花の風味を保つことができるように温度調節されたステンレスタンクで行われます。
二次発酵を促すためにワイン+糖分+酵母+酵母の栄養分+整澄剤 liqueur de tirageが加えられ、密閉タンク内で発酵したあと、ろ過して瓶詰めされます。
瓶内で発酵させるよりも低コストで、人手や時間も節約することができます。

4)アスティ方式 Asti Method

イタリアのピエモンテ州アスティ地区で甘口の発泡性ワインを造る際に用いられる製法です。他の製法と異なり、アルコール発酵は1度しか行われません。
発酵の途中でタンクを密閉し、炭酸ガスを中に閉じ込めます。

アルコール度数が7%vol程度、圧力が5-6気圧になったところでワインを冷やして早めに発酵を止めて、ろ過して瓶詰めされます。
モスカート・ビアンコ種から造られ、常に甘口なため、女性を中心に人気がある発泡性ワインです。

5)炭酸ガス注入方式 Carbonation

造り方はとてもシンプル。ベースのスティルワインに炭酸ガスを注入し、瓶詰めされます。
ソーヴィニョン・ブランなど強い風味を持つブドウから発泡性ワインを造るのに適しています。
最もコストがかからないため、低価格の大量生産にはこの方法を用います。

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