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シャンパーニュの生みの親はドン・ペリニョン修道士と言われていますが、実はその150年も前に、フランス南部のリムーにシャンパーニュの原型はあったのです。
では、そのシャンパーニュの歴史から見ていきましょう。さあ、Bon voyage!
歴史
シャンパーニュ地方にブドウ畑が出現したのは4世紀ごろ。
ランスにある大聖堂において600年間、27人のフランス王が戴冠式を行いました。
こうしたことからシャンパン=王族、特権、富、地位、お祝いといったイメージが結び付くようになりました。
ランスの大聖堂は現在、世界遺産に指定されています。
1600年代の終わり頃から今日のような「発泡性ワイン」が存在するようになりました。
1729年にRuinartがシャンパンハウスを設立したのをきっかけにMoët&ChandonやLansonらが続き、シャンパーニュの輸送と取引が始まりました。
「Champagne」の名は1887年にその地域で生産された商品のみ名乗ることができると法律でも認められ、アイデンティティーを確立したのです。
ところが、その直後フィロキセラによる壊滅的な被害に襲われてしまいました。
そうした危機を乗り越え、20世紀にシャンパーニュは黄金時代を迎えます。
気候
パリから車で1時間半のシャンパーニュ地方はフランスで最も北に位置するワイン生産地です。
大陸性気候と大西洋由来の海洋性気候の影響を受けます。
冬は寒くて乾燥し、春と秋には霜の被害があり、降雨量も年間を通して多い傾向にあります。
霜対策にはスプリンクラーを使用し、冷気からブドウを守ります。
地形
土壌の起源は180万年前まで遡ることができます。
この地方は石灰岩のBelemniteとMicraster Chalkの2つのチョーク質(白亜)が大部分を占めますが、Côte des Barだけは違い、カキ殻を含む石灰岩と泥灰質Kimmeridgeon Marlです。
シャブリに代表されるように豊富なミネラルが特徴です。
品種
9世紀から16世紀までの主要なブドウ品種はGouais Noir、Gouais Blanc、 Fromenteau(Pinot Gris)でした。
現在は次の3種類で、ブドウ畑の面積が多い順にPinot Noir38%、Pinot Meunier34%、Chardonnay28%です。
これらを比較すると、Chardonnayが最も高い酸味とアルコール、Pinot Noirが最小限の酸味と中程度のアルコール、Pinot Meunierが中程度の酸味と最小限のアルコールを持っています。
ブドウの産地は4つのサブリージョンから成ります。
1)Montagne&Val de Reims→Pinot Meunier
2)Valée de la Marne→Pinot Meunier
3)Côte des Blancsとその周辺(Sézanne含む)→Chardonnay
4)Côte des Bar→Pinot Noir
AOC
シャンパーニュ地方には3つのAOCがあります。
1)AOC Rosé des Riceys→100%Rosé 品種はPinot Noir
2)AOC Coteaux Champenois→100%still
3)AOC Champagne→100%sparkling
製法
シャンパーニュは伝統的方式(瓶内二次発酵)によって造られます。
流れとしては傷のない良い状態のブドウを手摘み収穫
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一次発酵を経てハウススタイルのためのブレンドを完成
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Liqueur de tirage(ワイン、糖分、酵母、酵母の栄養分、清澄剤を混ぜたもの)を加え、二次発酵を促す。
4.9から6気圧の泡を発生させる。
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瓶内での二次発酵
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Remuage(動瓶)=瓶をゆっくり逆さに動かしながら溜まった澱を瓶口の方へと移動させる。
かつては手作業で8週間かけていたが、現在は機械化されている。
澱と接触する期間はシャンパーニュで12ヶ月、クレマンで9ヶ月と法律で義務付けられている。
澱は死んだ酵母の残骸=sur lieで、自己分解=yeast autolysisしていくにつれ、焼いたパンやブリオッシュなどの香ばしさが生まれてワインに複雑さを与える。
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Dégorgement(澱抜き)=澱が溜まった瓶のネック部分を超低温の塩水につけて凍結させ、キャップの栓を抜き、澱を取り除く。
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Liqueur d’expédition(ワインと糖の化合物)を注ぎ足す。
最終的なワインの甘みを決定づけるのと澱抜きで目減した分の補充、酸味とのバランスをとる。
Dosage(ドザージュ)とも呼ばれる。
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コルク打栓をして、セラーで寝かせる。
ノン・ヴィンテージは最低15ヶ月、ヴィンテージは最低36ヶ月以上、販売前に熟成することが法律で義務付けられている。
こうした製法を経たシャンパーニュはスペイン製のコルクとイギリス製の頑丈なボトルにより、現在の形になりました。
スタイル・甘さのレベル
フランス王妃マリー・アントワネットに献上された時代から19世紀まで、シャンパーニュはかなりの甘口でした。
当時需要が多かったロシア市場では甘口が人気でしたが、皇帝一家が崩壊するにつれ変わっていきました。
その後、マダム・ポメリーがイギリス市場をターゲットに辛口を生み出しました。
通常シャンパーニュは高い酸味をやわらげるために糖分が加えられますが、最近は辛口が好まれる傾向にあり、まったく糖分を加えないものもあります。
甘さのレベルは以下の通りです。
・Brut Nature=No dosage 0-0.3% sugar
・Extra Brut 0-0.6%
・Brut 0-1.2%
・Extra Sec(Dry) 1.2-1.7%
・Sec(Dry) 1.7-3.2%
・Demi-Sec 3.2-5%
・Doux 5%-
スタイル・タイプ
ボトルのラベルによって、シャンパーニュのタイプを知ることができます。
・Vintageはその年に収穫された(単一年の)ブドウだけで造られ、数が限られることから高価になる
・Non-Vintageはハウススタイルを保つため、複数年のブドウをブレンドして造られる
・Blanc de Blancsは白ブドウのシャルドネだけで造られる。繊細なものやリッチでパワフルなものがある
・Blanc de Noirsは黒ブドウのピノ・ノワールやピノ・ムニエから造られる
少しのタンニンと芳醇な香りを持ち、力強くフルーティーな味わいがある
・Roséは赤と白のベースワインをブレンドしたり、短期間のマセラシオンから造られる
タンニンを感じることが多い
・Prestige Cuvéeは生産者が取り扱う中で最上質のものを指す
希少価値があり、高値で販売される
ラベルの命名法
・NM=Négociant-Manipulantは一般に他者から購入したブドウを使って生産する
大手メゾンはNMである
・RM=Récoltant-Manipulantは自社の畑で収穫したブドウを使って生産する
・RC=Récoltant-Coopérateurは協同組合に持ち込まれたブドウをセラーで生産し、その後自社ブランドとして販売する
・SR=Société de Récoltantは一つまたは複数の共同体で販売するグループのこと
・CM=Coopérative de Manipulantは協同組合のメンバーが栽培したブドウを使ってセラーで生産する
・MA=Marque Autoriséは個人やグループ、または企業(レストランやスーパーマーケット)のプライベートブランドのこと
・ND=Négociant-Distributeurは完成したワインを購入し、プライベートラベルをつけるワインバイヤーのこと