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ブドウの特徴
シャルドネは冷涼な地域から高温の地域まで、どこでも栽培できるのが特徴。
だからこそ、その土地によって味わいが驚くほど違うという魅力があります。
冷涼なフランスのブルゴーニュ地方シャブリでは、柑橘類やリンゴや洋ナシといった緑色の果実の風味、キュウリなどの青野菜の風味を持っています。
さらに燻製や火打ち石などミネラルを感じさせます。
気温が高いカリフォルニアや南アフリカなどでは、メロンやモモなど白い核果実のほか、バナナやマンゴーなどトロピカルフルーツの風味が強く出ます。
醸造方法
ワインの香りはブドウが本来持っている果実味だけではなく、醸造方法による香りも加わります。
例えばマロラクティック発酵を行うと乳酸菌の働きによってリンゴ酸が乳酸に転化し、尖った酸味がまろやかになり、バターやクリームのような香りが生まれます。
さらにオーク樽を使用すればトーストやココナッツ、ヴァニラなどの芳ばしい香りが加わります。
小さく、新しいオーク樽であれば、より強くその傾向が現れます。
生産地域
1)ブルゴーニュ
フランスのブルゴーニュ地方は上質なシャルドネを生産します。
シャブリは北部にある町の名前で、ここで造られたワインは「シャルドネ」とは表示されないことがほとんど。
フランス人の国民性なのか、ブドウ品種よりも町の名前を重視するようです。
極辛口で、酸味が高く、「鉱物的な」と表現されるように、とてもミネラル感があります。この地域ではオーク樽を使うことはほとんどなく、ブドウ本来の香りを大切にします。
南に位置するコート・ドールではムルソーやピュリニー・モンラッシェが有名です。北部のシャブリよりも少し暖かい気候のため、モモやトロピカルフルーツの香りを持ちます。
トップの写真はムルソーです。
小型のオーク樽で発酵・熟成を行うのでトーストやココナッツ、ヴァニラ、ナツメグなど甘い香辛料の香りが加わります。
さらに南下したマコネ地区ではメロンやパイナップルなどトロピカルフルーツの香りが強く現れます。
オーク樽を使用しないライトボディの手頃な価格のシャルドネを生み出しますが、上質なプイィ・フュイッセはオーク風味のあるフルボディタイプです。
マコン・ヴィラージュのシャルドネはふくよかで、モモやメロンの風味があり、3000円台で購入可能です。アロマティックさもあり、最近お気に入りの一本です。
2)オセアニア
ワインの歴史が深い伝統的なフランスなどヨーロッパに対して、ニューワールド=新世界と呼ばれる地域でも上質なシャルドネワインが生まれます。
南半球のオーストラリアでは、冷涼なヤラ・ヴァレー、アデレイド・ヒルズ、温和なマーガレット・リヴァーで栽培されています。フレッシュな柑橘類やメロン、トーストやヴァニラなどオーク香を持っていますが、より穏やかなスタイルを目指す生産者も増えてきたようです。
ニュージーランドのシャルドネといえば、マールボロ。
日照時間が長く、海風と標高で涼しいため、強い柑橘類とトロピカルフルーツ、鉱物的な香りと爽やかな高い酸味を持っています。
3)アメリカ
カリフォルニア州は気温が高いですが、太平洋から吹き込む海風と朝に発生する霧により暑さが緩和され、ブドウが酸味を保ったまま育ちます。
ソノマ・コーストやロス・カーネロスで栽培されたシャルドネは、凝縮した濃厚な柑橘類とモモの風味を持ったフルボディタイプのワインです。
4)南アメリカと南アフリカ
チリのカサブランカ・ヴァレーで上質なワインが生産され、カリフォルニアと同じく冷涼な海風と朝霧がブドウに良い影響をもたらします。
暑い地域特有のバナナやメロンの香り、オークによるトーストやココナッツの香りを持ちます。
アルゼンチンでは標高が高く、夜間の気温がしっかり下がるメンドーサが上質なワイン生産地として知られています。
よりスパイシーなオーク香を持つ特徴があります。
南アフリカでは、南極海からのベンゲラ海流が冷涼効果をもたらす沿岸部ウォーカー・ベイでシャルドネが生産されています。
フランスからの移住者がワイン製造を始めたことからブルゴーニュ地方の技術が導入されていて、質の高いワインを産出しています。