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2001年に世界遺産に登録されたパリの東に位置するプロヴァンは、強大な勢力を誇ったシャンパーニュ伯のかつての領地内にある要塞都市です。
プロヴァンの歴史
古くはローマ軍が支配したという歴史もあります。
11世紀頃からプロヴァンは、北ヨーロッパと地中海の各国を結ぶ重要な拠点として、年に一度の交易が始まりました。
そのためプロヴァンは、国際的な交易や羊毛産業が組織化され始めた初期の発展の様相を現在に残しています。
また、都市構造としても、交易や羊毛産業に関連する特別な建築物が多く建てられ、中世の交易都市の特色を今に伝えています。
毎年8月の最終日曜日に開催される「中世の祭り」には収穫祭の意味も込められていて、伝統的な衣装に身を包んだ住民で賑わいます。
中世の面影を残す街
街の中心はシャテル広場。
四角い広場を囲むように、クレープリー、レストランなどが並んでいます。
石造りの建物が中世らしさを残しつつも可愛らしさがを感じさせます。
この佇まい、歴史を築いてきた年月が醸し出すのでしょうね。
パリから日帰り旅
パリ東駅から電車で1時間20分。
11h46発、12h46発というように終点プロヴァン行きの電車は1時間に1本の割合で運行しているので、乗り換えもなく、ふらっと気軽に行ける日帰り旅としておススメです。
東駅のSNCF窓口で切符を購入しようとしたら、係の人から「gratuiit(グラチュイ)、無料だよ!」との返事。
「え?」と思ったら2016年12月に滞在した期間のパリはひどい大気汚染で、新聞の一面にかすんだエッフェル塔の写真が載るほど。
そこで政府が自動車の排気ガスを規制するため、電車などの公共交通機関を使いましょう!と呼びかけると同時に、鉄道料金を無料にしたそう。
幸運にもフリーで乗車できました。
駅に到着すると小さなバスロータリーがあるだけの、とてものどかな雰囲気でした。
高台にある街のシンボル「セザールの塔」が見えているので、そこを目指して緩やかな坂を登っていきます。
途中、学校帰りの小学生グループとすれ違ったり、洗濯物が干してある住宅街を通り抜けたりと、オフシーズンということもあってか、「日常の生活」を垣間見ながらのそぞろ歩き。
見どころはセザールの塔
30分ほどすると、セザールの塔に着きました。
12世紀に建てられたプロヴァンの街のシンボルです。街を一望できる監視塔として、時には刑務所としての役割も果たしました。
内部見学では塔に上ることができます。自動車の音などの騒音が一切なく、聞こえるのは、ただ鳥のさえずりと風の音のみ。
La Tour César
開館:オンシーズン10h00-18h00, オフシーズン11h00-17h00
入場料:大人4.30€ こども(4歳ー12歳)2.80€
バラ香る街
プロヴァンの産業はバラを使った加工品が中心で、香水、花びらのジャム、キャンディーなどが特産品として売られています。一際目を引く可愛らしい外観に惹かれて入ったお店が、トップの写真。
オーナーのマダム・ルノーにお話を聞くと、「このお店のものはすべて手作りなのよ」と教えてくれました。
細長いアトマイザーに入った甘くエレガントな香りのするバラの香水をお土産に購入。
「車と同じ名前ですね!」と笑い合ったり、一緒に記念写真を撮ったり。
こうした何気ない触れ合いが旅の記憶として心に残っています。