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ブドウの特徴
ソーヴィニョン・ブランは香り高く、すっきり・さっぱり・爽やかな風味で、洗練された貴公子のようなイメージがあります。
青リンゴやライムなどの緑色系果実に青ピーマンやアスパラガス、西洋スグリやエルダーフラワーなどの強い香りが特徴です。
酸味が高く、ミディアムボディ、ほとんど辛口ですが、甘口もあります。
爽やかな果実味中心のスタイルが期待されるため、オーク樽を使用せずトップ写真のようにステンレスタンクで醸造され、新鮮なアロマを大切にした早飲みタイプが多いです。
ただ、温暖な地域ではオーク樽で熟成され、ヴァニラやリコリス(甘草)、トーストの風味が加わります。
生産地域
さっぱりとした草木のアロマを醸すには冷涼な気候を必要としますが、温暖な気候にも耐えられる品種です。
1)ロワール川流域
サンセールとプイィ・フュメの村では冷涼な気候が、酸味の高いミディアムボディ、中程度から強いアロマを持つ辛口の白ワインを造り出します。
プイィ・フュメは100%ソーヴィニョン・ブランで造られなければなりません。
緑色の果実や草木(西洋スグリ、草、黒スグリの葉、イラクサ)のアロマを持ち、シャブリに似た鉄のような特徴を示すことが多いです。
2)ボルドー
ほとんどの上質なボルドーの白はセミヨン種とブレンドされます。
そうすることで、果実の特徴を保ちつつも瓶の中で複雑さを増し、重量感のあるワインになります。
中程度から高い酸味を持つミディアムからフルボディの辛口、オークの風味が加わることもあります。
ペサック・レオニャンACやグラーヴACの最上質ワインは瓶の中でよく熟成し、ハチミツやトーストの風味を造り出します。
そしてボルドーの白といえばバルザック村の「ソーテルヌ」。
極上の甘口ワインで、高い酸味が甘さとのバランスをうまく取っています。
セミヨン種、ソーヴィニョン・ブラン種、ミュスカデル種から造られます。
3)オセアニア
ニュージーランド南島マールボロの代名詞ともいわれるソーヴィニョン・ブラン。
渓谷にある畑は日照時間が長く、標高や角度により様々なスタイルになりますが、伝統的なものはワイラウ・ヴァレーで造られるような辛口で酸味が高く、オークは未使用。
ミディアムボディで凝縮感がありながらもすっきり、キリッとしたパッションフルーツ、西洋スグリ、青ピーマン、黒スグリの葉の特徴を持っています。
より乾燥していて風が強いアワテレ・ヴァレーではさらに高い酸味と強い草の香りがあります。
オーストラリアでは温和な気候のアデレイド・ヒルズ。
すべての畑が標高400M以上にあって酸味が保てるほど涼しく、ブドウの生育期に灌漑が必要ですが、非常にフルーティーですっきりしたソーヴィニョン・ブランが造られています。
4)アメリカ
ソーヴィニョン・ブランの栽培には気温が暖かすぎるアメリカでも、沿岸地域では酸味が高く、熟した柑橘類の風味を持ったワインが生産されています。
手頃で果実風味の豊かなデイリーワインはセントラル・ヴァレーなどで栽培され、ナパ・ヴァレーではフュメ・ブランとラベル表示されたものがあります。
フュメとはフランス語でfumé(燻した)という意味で、一般的にはオークの影響を受けたものを指しますが、そうでない場合もあります。
オーク香のトースト、ヴァニラ、リコリスによって本来持っている草やアスパラガスのアロマが引き立ちます。
5)南アメリカと南アフリカ
チリではより冷涼なカサブランカやサン・アントニオで上質なソーヴィニョン・ブランが栽培されています。
ここのワインの特徴は香りが高く、すっきりした果実味が豊かで、柑橘類や青リンゴ、草の風味を持ちます。
南アフリカでは冷涼な海風が吹くコンスタンシアと標高が冷却効果をもたらすエルギンが主な産地です。
2つのタイプがあり、1つはキリっとした酸味と果実味の豊かなニュージーランド産に似たスタイルでライトボディ、複雑さはそれほどでもないもの。
もう1つはボルドー産に似たスタイルできつい酸味を和らげるためにオークを使用したあと瓶熟成してトーストのような複雑な風味が加わったものです。
一般的にソーヴィニョン・ブラン=早飲みタイプですっきり・さっぱり・爽やかという方程式だけではなく、ワインビジネスのトレンドによって様々なタイプが生まれています。
その中から好みの1本に出会うのも、また楽しいのです。