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世界遺産を一言でいうと…「顕著な普遍的価値を持つもの 」
言い換えると、「人類の歴史や地球の生態系など次世代に伝えるべきもの」という感じでしょうか。
1978年に最初の12件が誕生してから、2020年4月現在は1121件が登録されています。中でも最も多いのが文化遺産(仏のモン・サン・ミッシェルや日本の厳島神社)で869、次いで自然遺産 (豪のグレートバリアリーフや日本の屋久島)で213となっています。
その中には危機遺産というものもあり、自然災害や武力紛争によって、文字通り危機に瀕しています。アフガニスタンのバーミヤン渓谷の文化的景観と古代遺跡群、シリアのパルミラ遺跡などです。
ユネスコ憲章の前文には、こんな素敵なことが書かれています。
「戦争は人の心の中に生まれるものだから、人の心の中にこそ、平和のとりでを築かなければならない」
まさに、その通りですね。
世界遺産の登録手順
世界遺産への第一歩はまず、 世界遺産リストへ物件を登録するところから始まります。登録の条件は以下の5つの条件を満たすこと。
1)遺産を持つ国が世界遺産条約の締約国であること
2)あらかじめ各国の暫定リストに記載されていること
3)申請物件は自薦であること
4)申請物件が不動産であること
5)申請物件が保有国の法律などで保護されていること
登録までの流れ以下の通り。
世界遺産条約に締約したら、暫定リストを作成
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登録の条件に合った物件をユネスコ世界遺産センターに推薦
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世界遺産センターが文化遺産ならICOMOS(イコモス)、自然遺産ならIUCN(アイユーシーエヌ)に書類を転送
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ICOMOSやIUCNは現地に専門家を派遣し調査する。その結果を世界遺産センターに提出
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翌年の世界遺産委員会で審議を行い、決定を下す
この世界遺産委員会からの連絡をドキドキしながら待つ…というわけです。
申請から決定までは1年半くらいかかると言われています。
世界遺産委員会は委員である21か国から構成され、ICOMOS、IUCN、ICCROM(文化財保存の専門機関)の代表者らも参加して物件を審議します。
毎年1回、世界遺産を持つ都市で夏に開催されます。